須田一のブログ

ブログやめようかな?(笑)

ジョンソン前英外相の演説と日・EU EPA署名

皆さま、おはようございます。

ボリス・ジョンソン氏と云えば、
羽生善治棋士と同様『寝ぐせ髪型』で有名な、
英EU離脱派の中心人物。

先日、メイ首相のEU離脱方針に嫌気が差し、外相を辞任。
そんなジョンソン議員が議会で辞任演説を行った。

英前外相「メイ首相のEU離脱方針は中途半端」(NHK NEWS WEB)

一昨年実施された国民投票の結果はご存知の通り、EU離脱派が勝利。
イギリス国民が真の自国の独立を得る為に努力するはずが、
離脱穏健派と云われる方々の
「EUさん見捨てないでぇ~」的折衷案(白書)を議会に提出。

英政府 EUから離脱方針の「白書」を発表(NHK NEWS WEB)

国民投票で票を投じた、EU離脱派の国民は納得しているのだろうか?
この問題は、議会・国民を巻き込んだ混沌とした問題へと発展するだろう。

一方、西日本豪雨災害で外遊中止をした首相のために、
EU側が来日し、日・EU間EPA協定に署名した。

日本とEUがEPAに署名、米保護主義に対抗(BBC日本版)

世界の3割と云われる巨大経済圏の誕生と言われ、
消費者にとっては、EU域内からの食品等が
段階的に(一部は即時に)関税が無くなる。

では、日本の生産者にとって喜ばしい事なのだろうか?
「デフレ脱却」と呪文のように唱える現政権にとって、
関税が無い安いワインに、日本産ワインメーカーはどう対応すると思っているのだろう。
ただでさえ、少子高齢化で後継ぎが出来ない酪農家が、
安いEU産のチーズにどう対抗すると言うのだろうか?

モノの値段は抑えられ、
これも日銀が呪文のように言われていた「物価上昇率目標2%」が
達成出来るとは言い難い様に思える。

「米保護主義に対抗」って言うが、
自国の権利と独立を維持しなければ、
その国は滅びの道を歩む事になる。
即ち、多国間の自由貿易協定こそが(EUの頓挫同様)問題である事は明白。

仮にわが国が、世界のどの国より技術が優れていて、
どの国より良く働き、節度わきまえて行動していても、
労働コストの低い、通貨安の国から、
安価な労働力と安価な品物が入って来て、
国内産業がダメになって行く。
輸出で活路?
規模の小さい生産者が、輸出のために必要な機材や衛生面のコストを
どう吸収すると言うのか?(「辞めろ」って間接的に言われている様なもの)

国内産業の保護策の打たないで、
人のいい事をしている日本政府は、
「終わっている」と言っていいだろう。

では。